国際学科2年 佐藤姫夏
2021.11.18

日本女子トライアスロン界の超新星に聞く、競技と大学生活の両立法

国際学科2年 佐藤姫夏さん

君津高等学校 出身

2021年10月に開催された日本U23トライアスロン選手権で準優勝に輝いた国際学部の佐藤姫夏さん。今大会最年少であり競技歴わずか1年という超新星です。佐藤さんは幼少から始めた水泳に加え、小学校から陸上も続けてきました。高校進学時にどちらかを選ぶ岐路に立ちましたが、どちらも続けることを決意。両方の経験を活かしてトライアスロンの道に進みます。
ハードな耐久スポーツを続けながら、学業でも妥協しません。英語や韓国語、中国語、フランス語を学習しグローバルに活躍するアスリートを目指しています。“二刀流”を大きく超えるマルチな活躍を見せる佐藤さんに、どのように勉強とスポーツを両立しているのか、またトライアスロンの魅力や見どころ、2028ロサンゼルスオリンピック出場への展望を聞きました。

Q1. トライアスロンは過酷なスポーツではありませんか?

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オリンピック競技にも採用されているトライアスロンは、海や川での遠泳1.5km、自転車ロードレース40km、持久走10kmを連続して行うスポーツです(※オリンピックディスタンスの場合)。 “過酷なスポーツ”だと思われがちで、たしかに苦しい部分もありますが、実のところ私は競技中とても楽しんでいます。ゴールの達成感を味わえば疲れも辛さも吹き飛んでしまうほどです。3種目の複合競技なので、伸び悩むことがなくやればやるほど上達する楽しいスポーツということを皆さんに知っていただきたいですね。

Q2. トライアスロンの見どころを教えてください

トライアスロンはただ単に3つの種目が速いだけで勝てるスポーツではありません。さまざまな戦略や経験が重要なスポーツです。地形や気候、風向き、波の大きさなどを考慮して、事前に戦略を練りつつ、勝負の駆け引きを考えながら泳ぎ・走らなければなりません。実際に、多くの経験を積んだ20代後半~30代前半の選手が活躍しています。
また、スイムパートでは接触が多いところも見どころの一つです。スタートダッシュで必死に抜け出そうと、肩を使ってひしめき合います。そのような本気の駆け引きの後でもバイクパートでは一転、協力して互いに先頭を交代しながら集団のスピードを上げていく場面も見られます。
競技中にトラブルやハプニングが起きることもあります。関東インカレではバイクパートにおいて転倒してしまい、自転車のチェーンが外れるハプニングがありました。幸い自力で直すことができ、ランパートで順調に展開し、笑顔で優勝することができました。整えられたプールや陸上トラックで行う競技とは違い、自然相手の競技のためドキドキ・ハラハラの展開にも注目してご覧ください。

Q3. どのようにスポーツと学業を両立させているのでしょうか

大学の授業を受けながら厳しいトレーニングを積んでいくのは正直言って「キツい」です。ただ、国際学科での勉強もトライアスロンも楽しいので、「嫌」という気持ちはありません。
私は中学生の頃からトレーニングしながら勉強しています。リスニング教材や講義音声を聴くことは無く、頭の中で学んだことを復習して覚えていきます。これはトライアスロン競技に結び付いており、次に起こることを予測しながら泳ぎ・漕いで・走らないと小さなミスでも大きなミスに繋がることがあるからです。
最近は韓国ドラマの影響で特に韓国語の学習に力を入れています。授業では英語、フランス語、中国語、韓国語を履修しており、すべて自分のために身につけたいと思っています。トライアスロン競技を通じて他国の方と関わる機会があるので、学んだ語学を活かしてコミュニケーションをとっていくのが楽しみです。
また、移動時間や細かな空き時間を有効に使うことも重要です。他の人が休んでいるときに勉強をすることで「得をした」という自己暗示をかけて気分を高めています。コンディションが良くないときには、体調がいいと思い込むようにしたり、勉強やトレーニングで追い込みをかけるときには「崖っぷち」であるかのように自己暗示をかけたりしています。スポーツでメンタルトレーニングを積んでいる方なら、このような応用もできるのではないでしょうか。

Q4. アスリートとしての今後の展望を教えてください

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トライアスロン日本代表として2028年ロサンゼルスオリンピックへの出場を目指しています。そのためには、2024年のパリ大会までに日本選手権の表彰台に登れるような選手になり、海外への挑戦権を獲得していきたいと思います。オリンピック出場には国際大会で好成績を出し「ポイント」を稼いでいかなければなりません。多くのポイントを国際大会で稼げる安定した強さが必要です。
大学卒業後はプロとして目標に向かってトライアスロンを続けていきたいと思っています。今回の日本選手権において8位入賞(23歳以下では準優勝)と今出せる最高のパフォーマンスを発揮することができました。多くの方に「佐藤姫夏」の名前を知っていただけると嬉しいです。

受験生へのメッセージをお願いします

高校生に伝えたいことは、勉強もスポーツも互いに無駄になることはないということです。私は水泳と陸上を続けてきたからこそ、勉強とスポーツの両方の成績が伸びました。大学での勉強はトライアスロン競技を続ける中で、「コミュニケーションを取る」、「時間を有効に使う」などの面で身になっており、トライアスロンで身につけた体力や忍耐力、継続する力は学業にも活かすことができています。
くじけそうになった時や折れそうになってしまいそうな時、私は中学生の頃から「乗り越えた先にしか見えない景色がある」という言葉を胸に日々前進しています。なにごともポジティブに考え、「立ち止まるというのは進んでいる証拠」、「失敗するというのは挑戦している証拠」と捉えることで自分の努力を認めることができます。普段から周りの方からのサポートに感謝の気持ちを持つことで、支えて下さっている方々の存在がやる気の源となり、成長の糧となっていくと思います。

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