こどもと国際交流(こどもと国際社会)
2017.01.20

こどもと国際交流(こどもと国際社会)

国際学部 こども学科(こども教育学科)

1.世界の子どもをめぐる様々な問題を考えます。~今回の授業について~ 庄司真理子教授

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日本の小学校の教員を目指す学生たちに、世界のこどもたちがどのような現状にあるのかを学んでもらい、かつ自分たちでも調べて発表してもらうことが目的です。授業では、まずは「こども」の定義について考えます。「子どもの権利条約」を通して、「世界では、何歳までがこどもか?」「子どもには、どんな権利が認められているのか?」「大人への反抗権はあるか?」などです。
また、世界の子どもをめぐる様々な問題も考えます。児童労働、ストリート・チルドレン、こども兵など、世界には子どもをめぐる様々な問題があります。また女子教育について、男女平等ではない国も文化もあります。貧困、紛争、宗教対立などの様々な問題のしわ寄せが、子どもたちに来ていることを学んでもらいます。

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紛争地や災害の被災地、難民キャンプなどの子どもたちを救援するために、ユニセフが活躍しています。また、ユネスコ(国連教育科学文化機関)は、地球市民社会教育(Global Citizenship Education:GCED)という考え方を旗印に、教育がいかにして世界をより平和的、包括的で安全な、持続可能なものにするか、そのために必要な知識、スキル、価値、態度を育成していくことを目指しています。
ユネスコのもとに創設された国内委員会(日本ユネスコ協会)はそのような目標のもと、世界寺子屋運動を立ち上げ、世界中の子どもたちにとって初等教育がいかに重要であるかを伝えています。

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日本が明治維新以降、急速に経済発展を遂げることができたのは、寺子屋という子ども向けの学校が江戸時代から存在していたからです。寺子屋は、現代の小学校の前身で、江戸時代の子どもたちは寺子屋で読み書きそろばんを学んでいました。このような日本に古くから伝わる教育力が、日本人の知的能力を支え、ひいては日本の国力を発展させる原動力となってきました。ユネスコの世界寺子屋運動は、子ども教育の重要性を日本から世界に向けて発信したメッセージとなっており、今日でもユネスコの活動の中心的な部分を占めています。
授業では、途上国の問題のみならず、アメリカなどの先進国の子どもたちの様子も取り上げます。「こどもと遊び、おやつ、歌、アニメ、生活、年中行事、小学校の様子」などについて学びます。

学生によるプレゼンの様子

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授業の後半は、グループごとに担当の国を決めて、その国の子どもたちのことを調べて発表してもらいます。国際学部こども教育学科ということもあり、まずは本学内にある国際社会を体験してもらいます。国際学部は、グローバル化の縮図のような学びの場です。世界各国から留学生が来ているだけでなく、子ども時代を外国で過ごした日本人、ハーフやクォーターの学生、長く海外留学を体験された先生など、世界各国の事情に詳しい方がたくさんいらっしゃいます。学生たちは、そのような人たちへのインタビューを通して、学内にある国際社会を体験します。授業内に12の研究グループが立ち上がりましたが、ブラジル・イギリス・フランス、韓国・中国、ベトナム・オーストラリア、カナダ・エジプト・オランダ、ウズベキスタン・ネパール・ミャンマー、ガーナ・シンガポール、すべて大学の中でインタビューを通して世界を体験できる国でした。

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こども(教育)学科の学生たちにとって、人前でのプレゼンは、教員となるための大切なトレーニングの場でもあります。12チームは、それぞれ独自に調べてきたこと、さらにインタビューで得た知見をもとにグループ発表をしました。発表は、小学校5~6年生、大人でも楽しめて学べるような魅力的なプレゼンを目指しています。単に発表をするだけではなく、学生たちは、ほかの人の発表の良かった点、改善するべき点などを、スマホやタブレットを利用して、その場で評価します。そして学生たちが評価した結果は、その場で発表されます。

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発表者のみならず、発表を聴いている学生たちも、双方が緊張感をもって授業に臨みます。このような双方向授業を導入することによって、授業をよりアクティブな学びの場としています。

2.この授業を履修している敬愛大学の学生に期待すること、習得して欲しい知識は何ですか?

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世界には様々な歴史、文化、宗教、生活習慣を持った子どもたちがいます。グローバル化の流れに乗って、たくさんの国から子どもたちがやってきて、日本の小学校に入学してきています。そのような多様な背景を持つ子どもたちを受け入れ、理解できる教員になってください。人前で緊張しすぎずに、かつ、受講生を引き込んで発表するプレゼン力を身につけてください。